原題:Der Untergang 製作国:ドイツ 製作年:2004年 上映時間:155分
ジャンル:戦争・人間ドラマ 私のおすすめ度:★★★☆☆/3.5点
作品情報・コメント
独裁者アドルフ・ヒトラーの最期の12日間を克明に描いた実録ドラマ。
ヨアヒム・フェストによる同名研究書、およびヒトラーの秘書を務めたトラウドゥル・ユンゲの証言と回想録「私はヒトラーの秘書だった」を基に、オリバー・ヒルシュビーゲル監督がメガホンを取る。
名優ブルーノ・ガンツがヒトラー役を勤め、トラウドゥル役は「トンネル」のアレクサンドラ・マリア・ララが務めました。
見どころと言えば、第二次世界大戦が終盤に差し掛かり、ベルリンがソ連軍に包囲される中で、ヒトラーと彼の側近たちはベルリンの地下壕に避難します。
そこでの人間模様は必見でした!
荒廃した状況の中で秩序を保とうとするゲルマン精神、しかし同時に国家の母として自らの子供たちに毒を与える帝国の母の葛藤。
その描写は異なっていても、まるで映画「日本のいちばん長い日(1976)」を思い起こさせるような緊迫感と深みが漂ってましたね。
物語のラストで、元秘書としての「語り部」が口にするホロコーストやアウシュビッツに対する過度に寛容な言葉に、違和感と同時に自己の内面を否定しようとする人間の本質を感じざるを得ません。
最終的には、ヒトラーは自らの命を絶ち、ナチスの崩壊とヨーロッパにおける大戦の幕引きを示しました。(1945年4月30日)
この期間は、戦争犯罪やナチス政権の運命についての重要な転換点でもあり、ヒトラーの最期の12日間は、戦争の終焉とその後の歴史的な影響を強烈に物語っています。
動画とあらすじ
《ザックリあらすじ》
長きにわたって、独裁者ヒトラーの人間性を正面から描くことは、暗黙のタブーだった。そのタブーを当事国のドイツが自ら破る問題作。ソ連軍の砲火が押し寄せるベルリン。
ヒトラーと側近は、総統官邸の地下要塞に避難していた。正常な判断力を失ったヒトラーは、惨状をさらに悪化させてゆく。選択を迫られる側近たち。
最期まで運命をともにしようとする者、袂を分かち逃亡を謀る者、酒と享楽に溺れて現実逃避する者。
そんな一部始終を間近で目撃していた総統付き秘書のユンゲは、ある日、ヒトラーから遺書の口述筆記を依頼される。
作品データ
《スタッフ》
監督:オリヴァー・ヒルシュビーゲル
製作:ベルント・アイヒンガー
原作:ヨアヒム・フェスト『ヒトラー 最期の12日間』(岩波書店刊)
トラウドゥル・ユンゲ『私はヒトラーの秘書だった』(草思社刊)
脚本:ベルント・アイヒンガー
撮影:ライナー・クラウスマン
音楽:ステファン・ツァハリアス
《キャスト》
出演:
ブルーノ・ガンツ
アレクサンドラ・マリア・ララ
ユリアーネ・ケーラー
トーマス・クレッチマン
コリンナ・ハルフォーフ
配給:ギャガ
長々とお付き合いありがとうございます。
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