ダンケルク(2017)

【作品感想】
1940年、ダンケルクに追い込まれた40万人の連合軍兵士たち。海を前にして逃げ場はなく、背後からはドイツ軍が迫る――そんな絶望的な状況を、ノーラン監督は陸・海・空それぞれの視点から一気に体験させてくる。

セリフで説明するのではなく、「その瞬間、そこにいる感覚」で見せるスタイルで、最初から最後まで息が張りつめたまま。

ケネス・ブラナー、マーク・ライランス、トム・ハーディらの存在感も作品に厚みを加えていて、戦争映画というより巨大なサスペンスとして楽しめるつくりになっている。

アカデミー賞3部門受賞も納得の仕上がりで、映像と音響がこれほど噛み合った戦争映画はそう多くないと思う。

【見どころ】
海・陸・空が“別々の時間軸”で動いていた物語が、ラストに向けてひとつに収束していく構成が最大の見どころ。視点が重なった瞬間に、一気に感情がこみ上げてくる。

【作品情報】
放送日時:12月9日(火)午後1:00~午後2:48
上映時間:1時間48分

原題:DUNKIRK (2017年・アメリカ)
製作・監督・脚本:クリストファー・ノーラン
出演:フィオン・ホワイトヘッド、ハリー・スタイルズ、ケネス・ブラナー、キリアン・マーフィー、マーク・ライランス、トム・ハーディ ほか

トゥー・ウィークス・ノーティス(2002)

【作品感想】
ヒュー・グラントとサンドラ・ブロックという、ロマコメ界では鉄板すぎる組み合わせが楽しめる1本。

環境保護に取り組む熱血弁護士ルーシーが、ニューヨークの不動産王ジョージの下で働くことになり、そこから始まるドタバタの関係がめちゃくちゃ軽快。

ジョージはお金持ちでスマートなくせに、性格は驚くほど優柔不断。ネクタイ選びから私生活の相談まで、全部ルーシーに丸投げする情けなさが逆に愛嬌たっぷりやね。

そんな彼に振り回されて、ルーシーが心身ともに疲れ果てていく流れもテンポよく描かれている。

軽やかで温かくて、キャストの魅力で押し切ってくるロマコメ。気軽に観られて、観終わったあとにちょっと気持ちがほぐれるような作品になっている。

【見どころ】
ルーシーとジョージの“ケンカしながら近づく距離感”が最大の見どころ。お互いに欠点だらけなのに、一緒にいると妙にバランスが取れてしまう関係性が心地よくて、ロマコメの醍醐味をしっかり味わえる。

【作品情報】
放送日時:12月10日(水)午後2:00~午後3:42
上映時間:1時間42分

原題:TWO WEEKS NOTICE (2002年・アメリカ)
製作:サンドラ・ブロック
監督・脚本:マーク・ローレンス
出演:ヒュー・グラント、サンドラ・ブロック、アリシア・ウィット ほか

※ちなみに【Two Weeks Notice の意味】
「2週間前の退職予告」
または「辞めるときに出す2週間前通知」
アメリカでは、会社を辞めるときに最低2週間前に知らせるのが慣習で、その“退職届の予告期間”を指す言葉やね。映画のタイトルは、主人公ルーシーがジョージに「もう辞める!」と宣言するあの状況を端的に表してる。

君がいた夏(1988)

【作品情報】
放送日時:12月11日(木)午後2:00~午後3:39
上映時間:1時間39分

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続 夕陽のガンマン 地獄の決斗

【作品感想】
セルジオ・レオーネ監督の“ドル三部作”を締めくくる超有名作で、クリント・イーストウッドを中心に、泥臭くてクセの強い男たちが南北戦争の混乱の中で大金を追いかける物語。

リー・ヴァン・クリーフ、イーライ・ウォラックという強烈なキャラが揃っていて、それぞれがクセと魅力を全開にしてくるから、画面がずっと濃い。

レオーネ監督の独特の“間”の使い方、引きの画のスケール感、そしてアップの圧。どのシーンも「これぞマカロニ・ウエスタン!」と言いたくなるスタイルに満ちていて、50年以上経った今でも色褪せない。

エンニオ・モリコーネの音楽も名曲揃いで、テーマ曲が流れただけで一気に作品の世界に戻される。西部劇が好きじゃなくても、映画そのものの面白さで引き込まれる一本。

【見どころ】
ラストの“三つ巴の対決”が最大の見どころ。音楽、カメラワーク、そして俳優たちの表情だけで緊張感を極限まで高めていく、映画史に刻まれた名シーン。

【作品情報】
放送日時:12月12日(金)午後1:00~午後4:00
上映時間:3時間00分


原題:THE GOOD,THE BAD AND THE UGLY (1966年・イタリア)
監督・原案・脚本:セルジオ・レオー
音楽:エンニオ・モリコーネ
出演:クリント・イーストウッド、イーライ・ウォラック、リー・ヴァン・クリーフ ほか

今回も長々とお付き合いありがとうございました!
尚、乱文についてはご容赦を!

爺さん頑張ってます!
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