(邦題)モアースマイルス/ケニー・クラーク=フランシー・ボラン・ビッグバンド

1969年の作品ですが、現代のヨーロッパジャズシーンにも大きな影響を与えています。

前作『All Smiles』の続編として位置づけられるこのアルバムも、親しみやすい歌ものスタンダードをビッグバンドにアレンジした素晴らしい作品です。

豪快なナンバーからバラードまで、一曲として捨て曲がない魅力があり、ビッグバンド・ジャズの醍醐味を存分に味わえます。

このアルバムで特に人気なのは「マイ・フェイヴァリット・シングス」で、メランコリックで美しい名曲を力強いビッグバンドで演奏する様子には驚嘆せずにはいられません。

ただし、「マイ・フェイヴァリット・シングス」を差し置いて私がベストトラックと考えているのは、ラストに収録されたコール・ポーターの「ラヴ・フォー・セール」カバーです。

このジャズカバーは非常に多い名曲の中でもトップクオリティと言えるものです。

アップテンポでホーンセクションがスリリングに鳴り響き、中盤の美しいピアノのブレイクも圧巻です。まさに名カバーといえる素晴らしい演奏です。

このアルバムは、伝説のクラーク/ボーランド・ビッグバンドが1969年に録音した素晴らしい作品のCDリイシューです。

バンドにはジョニー・グリフィン、ベニー・ベイリー、ロニー・スコット、ドゥスコ・ゴイコヴィッチ、トニー・コーなど、ヨーロッパを拠点にするトップミュージシャンが揃っており、国際的なグループとして活躍していました。

全てのアレンジは、ベルギー出身のピアニスト兼バンドリーダー、フランシー・ボーランドによるもので、ソリストたちを支えるセクションワークが鮮やかで息をのむほど素晴らしいです。

オープニングトラック「ジョニー・ワン・ノート」では、グリフィンがフィーチャーされており、その迫力にただただ夢中になりました。

このバンドが録音したアルバムは15枚ありますが、入手可能なものが少ないため、この1枚はベスト盤として手に入れておく価値があります。

Track&Personal

《Track》
Johnny One Note 2:39
Lullaby of the Leaves 4:16
Bei dir war es immer so schön 4:21
My Favorite Things 4:52
Just in Time 4:25
All Through the Night 3:03
November Girl 5:52
My Heart Belongs to Daddy 2:41
Love for Sale 2:36

《Personal》
Kenny Clarke – drums,co-leader /
Flancy Boland – piano,arranger,co-leader/
Benny Bailey – trumpet,flugelhorn /
Idress Suleiman,Jimmy Deuchar,Sonny Grey – trumpet
Ake Persson,Nat Peck,Eric van Lier – trombone /
Derek Humble – alto sax /
Johnny Griffin,Ronnie Scott,Tony Coe – tenor sax /
Sahib Shihab – baritone sax,flute
Jimmy Woode – bass / Kenny Clare – drums / Dave Pike – vives
(Recorded 1968)

長々とお付き合いありがとうございます。
乱文お許しください!

爺さん頑張ってます!
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