作品解説・コメント
私思うに、ジャズ史上最強にして最も異色のビッグ・バンドといえば、やっぱりケニー・クラーク=フランシー・ボランの双頭ビッグ・バンドと感じます。
日本ではあまり知名度はないと感じますが、一度聴いてみても良いんじゃないかと感じます。
私が初めて聴いたのは、以前、このサイトでも紹介した、例の女性の裸体をアルバムジャケットした『Sax No End』です!
あれには参ったな〜。私が大学4回生のときに初めてお目にかかった時はとても新鮮でしたね。思わずGood!って叫びました。
それからは、このバンドに病みつきになり毎日のように聴いていました。今でも、レコードからCDに変えて、聴いています。ただ、強烈で個性があって、パワフルなので、聞き流しでの視聴は厳しい!
かつては、カウント・ベイシー、サドジョーンズ&メルルイスのバンドを意識して学生時代も彼らのバンドを真似ました。(軽音ね!)
ただ、当時聞いた話しでは、イタリア Schemaレーベルの「Rearward」シリーズからお宝音源が登場したのが今回ご紹介する作品なのです。名門Blue Note随一の「異色盤」と呼ばれ、Jazzシーンにおいては「知らなきゃもぐりかいな!」って言われそうな最重要作品として位置づけだったらしい。
『Golden Eight』は、ドイツはケルンにおける1961年5月18日と19日の録音。その名のとおり、オクテット(8人編成)です。
尚、本作品ではヨーロッパにおけるモダン・ジャズやビッグ・バンド・ジャズに大いなる可能性を示した模様。また後に母体を拡張し、クラーク=ボラン・ビッグ・バンドとして快進撃を続けることとなる。凄い!
以下の動画は全曲入っているようです。辣腕ソロイストたちが極上のアンサンブル、アドリブを堪能ください!
作品データ
《曲目》
1.La Campimania – 3:28
2.Gloria”(ブロニスラウ・ケイパー、マック・デヴィッド) – 5:02
3.High Notes- 3:59
4.Softly As In A Morning Sunrise(オスカー・ハマースタインII、シグマンド・ロンバーグ)-3:38
5.The Golden Eight – 4:49
6.Strange Meeting- 3:47
8.You’d Be So Nice To Come Home To(コール・ポーター)- 2:489.Dorian 0437 – 5:45
10.Poor Butterfly(ジョン・ゴールデン、レイモンド・ハッベル)- 6:49
11.Basse Cuite – 3:08
《パーソネル》
パーソネル ケニー・クラーク – ドラム
フランシー・ボラン – ピアノ
ダスコ・ゴイコヴィッチ – トランペット
レイモンド・ドロツ – アルト・ホーン
デレク・ハンブル – アルトサックス
カール・ドレヴォ – テナーサックス
クリス・ケレンス – バリトンサックス
ジミー・ウッド – ベース
↓ ↓ ↓