原題:Letters from Iwo Jima 製作年:2006年 製作国:アメリカ/日本
上映時間:140分 ジャンル:戦争/ドラマ 私のおすすめ度:★★★★☆/4.0
これは“敵”の話ではない。“人間”の話なのだ。
作品解説・コメント
今作『硫黄島からの手紙』は、クリント・イーストウッドが『父親たちの星条旗』と対になる形で、日本側の視点から硫黄島戦を描いた作品。
日米両国の戦争観、そして兵士個々の葛藤を対比することで、「戦争とは何か」「兵士とは何者か」を深く問いかけてくる。
本作が画期的なのは、アメリカ映画でありながら、日本人の痛みと尊厳に正面から向き合っている点。
国のために命を捧げることが美徳とされていた時代にあって、それでも「生きたい」と願った若者たちの声なき声が、手紙という形で時を超えて響いてくる。
渡辺謙演じる栗林中将は、冷静な判断力と人間性を併せ持つ指揮官として描かれ、戦争の非情さと人間の尊厳を象徴する存在。
また、二宮和也演じる西郷は、ごく普通の市井の若者として、観客の感情の受け皿になっている。
イーストウッドは、暴力や派手な演出ではなく、静かな演出と自然な間合いで、観る者に深い余韻と問いを残す。これは“敵”の話ではない。“人間”の話なのだ。
『硫黄島からの手紙』は、戦争の悲劇を描くと同時に、文化や国家を越えて“人間”に迫った作品だ。
どんな時代でも、どんな国でも、人は生きたいと願う。その当たり前の感情が、戦争という非日常の中でどれほど難しく、どれほど尊いものか。
観終えた後、静かに涙が流れる——そんな映画だ。前作『父親たちの星条旗』と合わせて観ることで、歴史の“裏と表”を立体的に理解できる。
動画とあらすじ
《あらすじ》
太平洋戦争末期、硫黄島に送り込まれた日本兵たちは、圧倒的な戦力差を前に、死を覚悟した日々を過ごしていた。
赴任してきた栗林忠道中将(渡辺謙)は、既存の戦術を見直し、持久戦を視野に入れた地下壕を用いた防衛戦略を展開する。
一方、元パン職人の兵士・西郷(二宮和也)は、激しい戦況の中で、生き延びるための小さな選択を繰り返していく。
仲間との絆、上官との確執、祖国への思い、そして死と隣り合わせの日々…….。
兵士たちが故郷の家族に宛てた手紙を通して浮かび上がるのは、「国のために死ぬ」ことが美化された戦争の中で、「人として生きようとする」彼らの切なる思いだった。
作品データ
《スタッフ》
監督:クリント・イーストウッド
製作:スティーブン・スピルバーグ ロバート・ロレンツ クリント・イーストウッド
製作総指揮:ポール・ハギス
原作:栗林忠道
脚本:アイリス・ヤマシタ
撮影:トム・スターン
美術:ジェームズ・J・ムラカミ
編集:ジョエル・コックス ゲイリー・D・ローチ
音楽:カイル・イーストウッド
《キャスト》
出演:
栗林忠道中将/渡辺謙
西郷/二宮和也
バロン西(西竹一中佐)/伊原剛志
清水/加瀬亮
伊藤中尉/中村獅童
花子/裕木奈江
尾崎英二郎
坂東工 他
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