原題:Mississippi Burning 製作国:アメリカ 製作年:1988年 上映時間:126分
ジャンル:サスペンス/社会派ドラマ 私のおすすめ度:★★★★☆/4.0点

作品情報・コメント

1964年の夏、行方を絶った三人の公民権運動家の捜査のためミシシッピーにやって来た二人のFBIエージェントの、予想以上に厚い人種差別の壁に阻まられながらの捜査を描いた社会派サスペンスの一級品。

出演は、ジーン・ハックマン、ウィリアム・デフォー。

実話を基にした脚本は人種問題と捜査劇を巧みに織り混ぜており、南部出身で人間臭い捜査官に扮したジーン・ハックマンのパワフルな演技が見応えあり!と評価します。

社会派的な要素を持ちつつ、サスペンスの緊張感が楽しめる一本です。さすが、アラン・パーカーの映画作りは相変わらず上手い!

社会的な問題を分かりやすく描きながらも、エンターテインメント要素も兼ね備えた、ハリウッドの得意技が感じられます。

また、そのハリウッドの伝統を引き継ぎつつ、面白さも欠かさない良心的な作品とも言えるでしょう。

主演のハックマンとデフォーの演技は、通常のお坊ちゃんエリート対たたき上げ」というテーマに新たな味わいを加えています。

2人の名優によって、ありきたりな要素を超えて魅力的な作品に昇華されています。

物語の結末では、ハックマン演じるFBI捜査官の活躍によって事件が解決されますが、この時代のアメリカでは、まだ公民権が確立されていなかった背景。

それを考えると、未解決の問題が多く残っていたことを容易に想像できますね。と同時に、その事実が心を痛めます。

こうした要素が作品の魅力を際立たせ、社会的メッセージとエンターテインメントを巧みに結びつけた映画となっています。

是非、ご覧ください!

動画とあらすじ

《ザックリあらすじ》
全米に公民権運動の嵐が吹き荒れた1964年夏。ミシシッピ州ジュサップの町で3人の公民権運動家が失踪。連邦政府はアンダーソンとウォードの2人のFBI捜査官を派遣する。

しかし、人種差別が根強い閉鎖的な町の人々の反感が立ちふさがり、捜査に敵意を示すように黒人に対するリンチや焼き討ちが続発。

やがて町の保安官らを含む白人グループのテロ行為を核心したアンダーソンたちは、失踪者の遺体発見に全力をあげるが………..。

作品データ

《スタッフ》
監督:アラン・パーカー
製作:フレデリック・ゾロ
脚本:クリス・ジェロルモ
撮影:ピーター・ビジウ
編集:ジェリー・ハンブリング
音楽:トレヴァー・ジョーンズ    

《キャスト》

出演:
ジーン・ハックマン/ルパート・アンダーソン
ウィレム・デフォー/アラン・ウォード
ブラッド・ドゥーリフ/クリントン・ペル
フランシス・マクドーマンド/ペル夫人
R・リー・アーメイ/ティルマン
ゲイラード・サーテイン/スタッキー
スティーヴン・トボロウスキー/タウンリー
マイケル・ルーカー/ベイリー
プルイット・テイラー・ヴィンス/コーワンズ

公開情報:劇場公開(Ori=WB)
初公開年月:1989/03/11

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