「ブルースの真実」とは不協和音の元素??

学生時代、軽音の部室で「ブルースの真実」を聴いたたんです。

誰彼ともなく驚き桃の木だねって大騒ぎをした記憶があります。

毎日、カウント・ベイシーを練習していたメンバーにとって、このアルバムはかなり衝撃的だったのでしょう。

特に代表曲となった、1曲目の「ストールン・モーメンツ」!

私もこれには参っしまって、その後毎日のように聴いていました。

そして、いっぺんい好きになり、その後もいろいろ調べました。

コンボであって、4管楽器+3リズムですから、ナインピースとはいきませんが、すでに小オーケストラやん。(知らんけど)

おまけに、メンバーは錚々たるものです。

アルバムリーダーのオリヴァー・ネルソン以外には!

フレディ・ハバード(tp)、エリック・ドルフィー(fl.as)、ジョージ・バーロウ(bs

ビル・エヴァンス(p)ポール・チェンバース(b)、ロイ・ヘインズ(ds)です。

アルバムのアレンジは、もちろんネルソンが担当です。

あたりまえに、この豪華なメンバーが奏でるサウンドには、ネルソンの神髄が吹き込まれます。

当時では、今までになかったハーモニーを作り出し、半音同士がぶつかってのハーモニーは、まさに不協和音っていう奴ですよ。

当時は、皆が度胆を抜かれたと同時に、ものすごく新鮮な音楽だったんでしょう。

白人では、ギル・エヴァンスというアレンジャーがいますが、 黒人でそれに匹敵するのがネルソンだと思うんです。

顔もインテリっぽいし、大学でクラシックも勉強していたのではないでしょうかね。

彼はサキソフォンも吹いていますが、どちらかというとアレンジャーというか、コンポー

ザーという立場だと思います。

最後に、この不可思議なハーモニーは、ビル・エヴァンスがフランスの近代音楽からヒントを得て作り出したようです。


また、メンバーにエリック・ドルフィーが入っているとことで、すでにこの時代はフリー・ジャズの要素が入っています。

このアルバムは演奏は、何も「ストールン・モーメンツ」だけでなく、どちらの曲も素晴らしいです。

お互いに触発されているという感じがします。

フレディもまだ新参者ですが、その若さが新鮮です。吹きまくってます。

Track listing

《トラックリスト》
01 Stolen Moments / ストールン・モーメンツ
02 Hoe-Down / ホーダウン
03 Cascades / カスケイズ
04 Yearnin’ / ヤーニン
05 Butch and Butch /ブッチ・アンド・ブッチ
06 Teenie’s Blues / ティニーズ・ブルース

《パーソナル》
オリヴァー・ネルソン (as.ts arr)
エリック・ドルフィー (fl.as)
ジョージ・バーロウ (bs)
フレディ・ハバー (tp)
ビル・エヴァンス(p)
ボール・チェンバース(b)
ロイ・ヘインズ (ds)

1961223日録音
UCCU-99057 / Impulse

爺さん頑張ってます!
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