
原題:The Pelican Brief 製作年:1993年 製作国:アメリカ 上映時間:141分
ジャンル:サスペンス/スリラー 劇場公開日:1994年4月29日 私のおすすめ度:★★★★☆/4.5
知的なサスペンスが好きなら楽しめる一本。 昔の作品だけど今観ても十分緊張感が有り。
作品解説・コメント
『ペリカン文書』は、法律サスペンスの名手ジョン・グリシャム原作のスリラー映画。巨大な権力の闇を暴こうとするヒロインが、命を狙われながら真相に迫る展開は緊張感たっぷり。陰謀、暗殺、逃亡、報道の力といった要素が絡み合い、観る者を引き込む。
ジュリア・ロバーツは、『プリティ・ウーマン』のような華やかなイメージとは一転、知的で孤立無援のヒロインを熱演。彼女が恐怖と闘いながらも真実を追い求める姿は、まさに90年代の女性ヒーロー像の一つ。危険な状況でも諦めずに行動する姿に引き込まれる。
デンゼル・ワシントンも安定のかっこよさ。冷静でプロフェッショナルなジャーナリスト役がハマり役で、権力に屈せず真実を追い求める姿勢がしびれる。ジュリア・ロバーツとの関係も、あくまで信頼関係にフォーカスしているのがいい。
恋愛要素が絡むとストーリーがブレることもあるけど、この作品はそういう余計な要素を入れず、あくまでサスペンスに徹しているのが好印象。
物語の構造としては、法律スリラーというよりも「ジャーナリズム×陰謀サスペンス」の要素が強い。法廷ドラマではなく、追われるヒロインとそれを助ける記者というスタイルなので、『大統領の陰謀』や『スポットライト』のような作品が好きな人にもハマるかも。
派手なアクションは少なく、爆発や銃撃戦といった場面は控えめ。それでも、一瞬の油断も許されない逃亡劇と、背後に潜む巨大な陰謀の恐ろしさがじわじわと効いてくる。特に、誰が敵で誰が味方か分からない状況は、観ていてめちゃくちゃハラハラする。
テンポは比較的ゆっくりめだけど、その分リアリティがあり、サスペンス好きにはたまらない。
全体として、90年代の良質なスリラー映画らしい重厚感と、ジュリア・ロバーツのスター性が融合した作品。じっくりとしたサスペンスを楽しみたい人にはピッタリ。
動画とあらすじ
《ざっくりあらすじ》
最高裁判事2人が暗殺されるという衝撃的な事件が発生。法学生ダービー・ショウ(ジュリア・ロバーツ)は事件の背景を独自に調べ、「ペリカン文書」という仮説をまとめる。
しかし、それが世に出た途端、何者かに命を狙われることに。彼女はジャーナリストのグレイ・グランサム(デンゼル・ワシントン)と手を組み、巨大な陰謀の真相を追うが……。
作品データ
《スタッフ》
監督:アラン・J・パクラ
製作:アラン・J・パクラ ピーター・ジャン・ブルージ
原作:ジョン・グリシャム
撮影:スティーブン・ゴールドブラット
音楽:ジェームズ・ホーナー
美術:フィリップ・ローゼンバーグ
《キャスト》
出演:
ジュリア・ロバーツ
デンゼル・ワシントン
サム・シェパード
ジョン・ハード
トニー・ゴールドウィン
ジェームズ・B・シッキング
ウィリアム・アザートン
ロバート・カルプ
スタンリー・トゥッチ
ヒューム・クローニン
ジョン・リスゴー
(名優揃いで脇を固める!)
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