原題:Crimson Tide 製作国:アメリカ 製作年:1995年 上映時間:116分 
ジャンル:戦争/サスペンス 私のおすすめ度:★★★★☆/4.5点

深海で突きつけられるのは 敵ではなく決断

作品解説とコメント

米軍原子力潜水艦を舞台に、全面核戦争の危機を巡って対立する男たちのドラマを描いた、骨太のポリティカル・サスペンス。

監督は、トニー・スコット。マイケル・シファーとリチャード・P・ヘンリックの原案を、シーファーが脚色。
主演は、デンゼル・ワシントンとジーン・ハックマン。

その他共演は、ジョージ・ズンザ,ヴィーゴ・モーテンセン,マット・クレイヴン,ジェームズ・ギャンドルフィーニらが脇を固める。

また、クエンティン・タランティーノが脚本に参加し、ジェイソン・ロバーズがラストシーンに特別出演しているのは、ビックリ!共にノー・クレジットとのことです。

ま〜、大変面白かった!が、本音です。


潜水艦の映画と聞くと必ずといって、戦闘シーンを期待しますが、この作品は、緊張感はあるものの魚雷が数発発射される程度です。

この作品は、戦争映画とはちょっと趣が違っていて、実際に「有事」になった場合に、外界と完全に遮断された特殊な環境空間で繰り広げられるヒューマンドラマ。いや、人間模様でしょうね。

潜水艦映画の相対する「レッドオクトーバーを追え!」とは、そこが大きな違いがあります。

見どころは、艦長を解任して、副艦長が指揮を取り出すあたりからはじまります。なんとも狭い空間ですからその動きを見ているだけで、ワクワクして、こちらも落ち着きがなくなります。

注目は、実際の手順に基づいているという核ミサイルの発射手順の描写です。

1発のミサイルの発射に、決められたルールがあり、その行程には何重もの手順あります。決められた通りにこなすこと。それ自体が、事の重大さを感じます。(大変だ!)

観ているこちらまで息が止まる。

でも、たの潜水艦映画では見ることが無かったので勉強になりましたね。とにかく、緊張、緊張の連続で全く目を離せない作品でもあります。かなりの気分転換になった私は、これをおすすめします。

動画とあらすじ

《あらすじ》
チェチェン紛争をきっかけに、クーデターが勃発しロシア情勢は、一気に悪化する。そして、反乱軍が核施設を制圧し。自らの要求が応じられなければ、日米を核攻撃すると脅迫情報が………。

いよいよ世界は第三次大戦の危機を迎え、米海軍はベテランの艦長と新任の副長を乗せたオハイオ級原子力潜水艦アラバマを派遣するが、核攻撃準備の指令をめぐって艦長と副長は対立してしまう……….。

ロシアでチェチェン紛争をきっかけに、超国家主義者の反乱が勃発。反乱軍は大陸間弾道ミサイルを発射できる基地など大兵力を自らの手におさめ、自らの要求が応じられなければ、日米を核攻撃すると脅迫情報が!

これに対しアメリカ政府は、オハイオ級原子力潜水艦アラバマを出撃させることを決定した。

作品データと豆知識

《スタッフ》
監督:トニー・スコット
製作:ドン・シンプソン/ジェリー・ブラッカイマー
脚本:マイケル・シファー
撮影:ダリウシュ・ヴォルスキー
音楽:ハンス・ジマー

《キャスト》
出演:
デンゼル・ワシントン(ロン・ハンター副長)
ジーン・ハックマン(フランク・ラムジー艦長)
ジェームズ・ガンドルフィーニ
ヴィゴ・モーテンセン

《こぼればなし・裏話》
・敵と戦う話に見えて、実は「組織の意思決定」を真正面から描いた映画
・派手な戦闘より、会話と判断でここまで緊張を作れるのが強み

《原題の意味合いとは》
Crimson Tideは「深紅の潮流」
核戦争という引き返せない流れ、そして艦内に広がる緊張と怒りの高まりを象徴しているタイトル

《総評として》
この映画は、観てる間ずっと「息が浅くなる」タイプの一本やと思う。深海の密室で、正しさが二つ並び立つ。その状況が一番恐ろしい。

命令を守るのは軍人の矜持。けど、確認を怠れば世界を焼くかもしれない。どっちも正義で、どっちにも責任がある。だからこそ、対立がただのケンカに見えない。ここが本作の強烈さや。

派手な爆発で盛り上げるんやなくて、判断と権限と恐怖で観客を締め上げてくる。

観終わったあと、スッキリよりも「自分ならどっちを選ぶ?」が残る。そこまで持っていける映画はそう多くない。ミリタリーが苦手でも、人間ドラマとして刺さる可能性は高い。

緊張感で映画に殴られたい日には、これが効く。


爺さん頑張ってます!
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