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原題:The Deer Hunter 製作年:1978年 製作国:アメリカ 上映時間:183分
ジャンル:戦争ドラマ/ヒューマンドラマ 私のおすすめ度:★★★★☆/4.8
引き金を引いたあとも、戦争は続いていく!
作品解説・コメント
『ディア・ハンター』が描いているのは、ベトナム戦争の戦況や政治ではなく、戦争が人間の内側をどのように壊していくかという一点に尽きる。
物語は、ペンシルベニアの小さな町で生きる労働者たちの穏やかな日常から始まる。
結婚式、仲間との狩り、酒場での語らい。前半を長く使うことで、彼らの生活や価値観を観客の身体に深く染み込ませていく。
やがて戦場へと放り込まれた彼らは、極限状態の中で生き延びることを強いられる。
ロシアン・ルーレットの場面は、さすがに強烈な印象を残すが、本作の本質はその後にある。帰還しても、彼らは、もはや元の場所へ戻ることができない。
戦争は終わっても、人生は続いていくのである。
監督のマイケル・チミノは、戦争を英雄譚にも告発映画にもせず、壊れてしまった関係性と沈黙を淡々と見つめ続ける。
動画とあらすじ
《ザックリあらすじ》
ペンシルベニア州の製鉄所で働くマイク、ニック、スティーヴンは、仲間たちに祝福されながら日常を過ごしていた。
しかし彼らはベトナム戦争へ送られ、捕虜として極限の体験を強いられる。帰還後、それぞれの人生は静かに、しかし、決定的に変わっていく。
作品データ&豆知識
《スタッフ》
監督:マイケル・チミノ
音楽:スタンリー・マイヤーズ
《キャスト》
ロバート・デ・ニーロ
クリストファー・ウォーケン
メリル・ストリープ
《こぼればなし・裏話》
本作はアカデミー作品賞を含む主要部門を受賞し、70年代アメリカ映画を代表する一本とされている。
一方で、ロシアン・ルーレット描写の史実性や政治的解釈については、公開当時から議論も呼んだ。
《原題の意味合いとは》
「ディア・ハンター」とは、鹿を狩る者を意味するのだが、本作では生きる者と失われる者の境界を象徴しているような気がする。
自然の中での狩りと、人間同士の殺し合いが静かに重ね合わされ、狩る側と狩られる側は、容易に入れ替わるということだ。
《総評として》
本作において、ロバート・デ・ニーロとクリストファー・ウォーケンは、戦争が人間に残す二つの異なる傷を体現している。理性を保ち続けたマイクは生き残るが孤独を深め、戦争に心を捕らわれたニックは日常へ戻る足場を失っていく。
どちらも「正しい帰還者」ではなく、その対比は戦争体験の優劣ではなく、避けがたい運命の分岐として描かれる。救いを与えないこの構図こそが、『ディア・ハンター』を今なお忘れがたい作品にしている。
でした!今日もありがとう!
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