(邦題)マイルス・デイヴィス/フォア&モア
まず、ベースとピアノのイントロ、マイルス・デイヴィスがお馴染みの「ソー・ホワット」を吹き出す瞬間には、緊張感が漂います。ゾクッときますな!

5年前の『カインド・オブ・ブルー』(Columbia)で同じ曲なのに、こうも雰囲気が変わるなんて、最初にきたときはビックリでし、まさに異次元だねって感じ!

後で聞いた話なんですが、どうもトニー・ウィリアムス(十代の彼)が乗りに乗ってしまって、驚異的なスピードでドラムを叩きまくっせいらしい。

そしたらしかないと判断した全員が、彼のパフォーマンスに合わせてしまったらしい。

緊張感があり、まさにライブの良さだと感じつつ、このテンポの違いが曲の表情を一変させたらしい。知らんけど。

驚くべきは、トニーが限界一歩手前で半拍ほど先を叩いているにもかかわらず、各メンバーが最高のパフォーマンスを発揮していることです。

彼らの緊張感に包まれた状況の中で一体となっての演奏はまさにプロ。しびれます。

特にマイルスの演奏は壮絶で、果敢にもハイノートに挑戦しています。彼の勇猛果敢な姿はまさに神がかっています。

この演奏を聴けば、マイルスの静かなイメージが一瞬で覆されることでしょう。でも好きだねこのアルバム。

彼らの恐ろしいまでの演奏は、ライブでこそ発揮されるジャズマンの底力を見せつけ、聴衆に緊張感と興奮を与えています。ただただ圧倒されるばかりです。

この「ソー・ホワット」以外にも素晴らしいナンバーが入って入るんですが、他のナンバーもテンポはほぼ同じような気がします。

Track&Personal

1. ”So What”/M. Davis(9分10秒)
2. ”Walkin’”/R. Carpenter(8分6秒)
3. ”Joshua / Go-Go (Theme And Announcement)”/V. Feldman(11分14秒)
4.  “Four”/M. Davis(6分18秒)
5. ”Seven Steps To Heaven”/M. Davis, V. Feldman(7分51秒)
6. ”There Is No Greater Love / Go-Go (Theme And Announcement)/I. Jones, M. Symes
Recorded on February 12, 1964, live at The Philharmonic Hall, NYC

Milles Davis (tp)
George Coleman (ts)
Herbie Hancock (p)
Ron Carter (b)
Tony Williams (ds)

爺も頑張ってます!
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