作品情報・コメント

【邦題】ナイツ・ライト

ジェリー・マリガンはそれまで、控えめな脇役的存在であったバリトン・サックスで豪快なソロを繰り広げ有名になったプレーヤーでした。

しかし、1963年録音の本作では、突如としてスポットライトを浴び、その才能を世に知らしめました。


特に、1963年に録音されたこのアルバムでは、彼の演奏は単なる派手なソロにとどまらず、洗練されたエレガンスと繊細な表現力で聴く者を魅了しています。

アート・ファーマー、ボブ・ブルックマイヤー、ジム・ホールなど、彼と同じく洗練された趣味を持つミュージシャンたちとの共演により、知的で上品なサウンドが奏でられ、まさに聴く者を夢幻の世界へ誘います。

このアルバムでは、選曲も心地よく、マリガンがピアノを弾くタイトル曲は、美しいメロディに溢れ、その音楽は聴く者を穏やかな幸福感に包み込みます。

ボサノヴァ風の「カーニヴァルの朝」や、ショパンのクラシック曲「プレリュード:ホ短調」、スタンダード曲など、どれもが魅力的で聴く者を引き込む力があります。

端的に言えば、このアルバムはウエスト・コースト・ジャズとクラシックの室内楽が見事に融合した、知的でスマートな音楽の楽しみが味わえる作品と言えるでしょう。

そして、全体が夜のムードに包まれていることも、このアルバムの特筆すべき点の一つです。

楽器編成もユニークで、それを効果的に生かしたアレンジが見事なアートワークを生み出しています。イージーリスニングの域を超え、このアルバムはまさに上質なジャズの名盤となっています。

Track&Personal

Track
1. Night Lights (1963 Version)

2. Morning Of The Carnival From ‘Black Orpheus’
3. In The Wee Small Hours Of The Morning
4. Prelude In E Minor
5. Festival Minor
6. Tell Me When
7. Night Lights (1965 Version)

Personal
1.~6.  1963年録音
Gerry Mulligan (bs; 但し1のみp)
Art Farmer (tp, flh)
Bob Brookmeyer (tb)
Jim Hall (g)
Bill Crow (b)
Dave Baily (ds)

7. 1965年録音
Gerry Mulligan (cl)
Pete Jolly (p)
Jond Gray (g)
Jimmy Bond (b)
Hal Blaine (ds)
他、ストリングス

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