作品解説・コメント
ケニー・クラークとフランシー・ボラン、二人のリーダーに率いられた実力派ビッグバンドの’67年の作品です。ジャケットがちょっと・・・・。
当時二十歳そこそこの私はこのジャケットをもってレジに向かうのがちょっと恥ずかしいと感じました。
しかし、今までカウント・ベイシーしか知らなかった私には衝撃の一枚でした。ほんとこのバンド最高なんですよ。
当時、ヨーロッパでは一世風靡したと聞いていましたが、本当だったんです。華麗な曲とアレンジ。実力派メンバーの演奏で、とにかくパワフルで個性的なプレーヤー集団に度肝を抜かれたって感じです。
それ以後、私の愛聴盤の一枚でもあります。
なかでも、ゲストのエディ・ロックジョウ・デイビスの超グルービィなソロと、それに続くサックスのソリがとにかく最高!
このバンドでは、ジャズオーケストラのカタチを変えたような気もしました。もちろん各セクションでアンサンブルはするのですが、とにかくソロが多いのも特徴のひとつと感じます。
各プレーヤー個性を活かしたフルバンドって感じです。私的にはこういった変則かつ統合性のあるバンドは理想でしたね。もちろんカウント・ベイシーも好きでしたが、徐々にこのようなバンドに憧れていたのは確かです。
これがきっかけで、オリバー・ネルソンのオーケストラなどにも一時填まった記憶があります。とにかく規則性を持ちながら自由にジャズを楽しんでいる感じを受けます。
作品データ
〈曲目〉
1.New Box
2.Sax No End(★★★★★)
3.Griff’s Groove
4.Lockjaw Blues
5.The Turk
6.Milkshake
7.Peter’s Waltz
8.Griff’N’Jaw
〈パーソネル〉
Derek Humble,sax; Carl Drevo,sax; Johnny Griffin,sax;
Ronnie Scott,sax; Sahib Shihab,sax;
Eddie “Lockjaw” Davis,sax(solo);
Benny Bailey,trumpet; Shake Keane,trumpet;
Idress Sulieman,trumpet; Jimmy Deuchar,trumpet;
Ake Persson,trombone; Nat Peck,trombone; Erik van Lier,trombone;
Francy Boland,piano; Jimmy Woode,bass;
Kenny Clarke,drums; Fats Sadi,bongos;
Jun.1967, Cologne/Big Band Paradise
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