良妻賢母になるはずだった彼女


原題:The Country Girl 製作国:アメリカ 制作年:1954年 上映時間:104分
ジャンル:人間ドラマ 私のおすすめ度:★★★★☆/4.5店

作品解説・コメントコメント

舞台劇の映画化ということですが、自らの不注意で子供を事故死させ、酒に溺れる俳優のフランク(ビング・クロスビー)とその妻ジョージー(グレース・ケリー)。

そして、俳優をカムバックさせようとする演出家バーニー(ウィリアム・ホールデン)の人間模様を描く。監督は、ジョージ・シートン。

エレガンスの代名詞でもある、グレース・ケリーは、本作でアカデミー賞主演女優賞受賞を獲得した。有名な話ですが…………..。

ストーリー内容は、よくある話なので、「またこんな感じか」って、後を期待しなかったんだが、ここにもサスペンスは、あった。

自分が落ちぶれた理由を妻に性にする卑劣な夫は、旨くいかない!演技に乗れないのは、子供を失うなった妻ジョージーの自殺未遂や、放火事件などの性だとバーニーに告る。

そうなると、バーニーは、公演成功のために、ジョージーを夫から離れることを強制する。こんな堂々巡りのシーンが続くが、とうとうフランクの大失態で本性が。

実際はその逆で、フランクって奴は、息子が死んでから、自己喪失でなり、全く自信のない男になっちまったようだ。そして、今回のチャンスも自分では何も決められなかった奴なんだ。

それに引き替え、ジョージョーは、頑固ではあるが一途な妻。それに惚れてしまったのが、バーニー。それを見たフランクは、ジョージョーを諦めるんだが……………..。

まぁ、人間立ち直る方法は、時間薬?でも、やっぱり自分の子供が死んじゃうと、誰でも落ち込む。おまけにフランクの性でのことだ。気持ちはよく分かる。

いずれにせよ、人間って弱い動物ってことが分かった。ありがちな、シチュエーションだったので、面白いというより、こんなものだろうと感じたね。

しかし、演出家のバーニーがジョージョーにキスしたシーンは、たまげたね!きっと、惚れてしまったんだ。これもよくある話だね。

最後に、グレースケリーはほんと、絶世の美女。そりゃ、誰が見ても文句の付け所はないんだから。でした。

動画とストーリー

『喝采』の動画が無かったので、以下でお楽しみを!

《ストーリー》
ブロードウェイの若い演出家バーニー・ドッドは、今度上演する新作の主演者にフランク・エンジンというミュージカル・スターを使いたいと思っていたが、プロデューサーのフィル・クックは不賛成だった。

フランクは酒浸りで演技にも唄にも昔の面影がないというのである。しかしバーニーはクックを説き伏せてフランクのテストをした。

結果はよかったが、自信のないフランクはバーニーの返事も聞かずに去った。バーニーは彼の行方を求めて家を探し当てた。

フランクは契約に不満のようだったが、妻ジョージーにすすめられて一応承諾した。稽古にかかってもフランクの態度は落ち着かず、自分がこうなったのはジョージーの責任だとバーニーに語った。

1人息子ジミーが自動車にひかれてからジョージーは酒を飲みはじめ、何度も自殺を試みてフランクを困らせるというのだ。

この話を聞いてバーニーはジョージーを憎むようになったが、何も知らぬジョージーにはこのバーニーの態度が理解出来なかった。

ある朝フランクがヒゲをそっているとき、自分の古いレコードがかけられているのを聞いた。このレコードがヒットしたころ、フランクは当時5才のジミーを連れてレコード会社へ行き、ふとしたことからジミーは自動車にひかれたのだった。

フランクは当時を思い出して憂欝になり芝居に出るのがいやになった。ジョージーにはげまされて行ったが、ボストンの初演は失敗だった。

ジョージーは誤解するバーニーに責められ、ニューヨークへ帰れと言われた。堪忍袋の緒が切れたジョージーはニューヨークへ帰ることにしたが、フランクは男に会うために帰るのだろうと彼女を責め、町に出て泥酔し、留置場に入れられた。

身柄引き取りに行ったバーニーは先に来ていたジョージーと話すうち、ジミーが死んで酒を飲みはじめ自殺しかけたのはフランクであることを知り、献身的なジョージーの態度に愛情さえおぼえるようになった。

やっと目ざめたフランクはニューヨークの初日に素晴らしい演技を見せた。ジョージーは喜んだが、彼女に更生を誓うフランクを眺めるバーニーの心は何とはなく淋しかった。(引用元:映画.com)

作品データ

原題:The Country Girl
監督:ジョージ・シートン
脚本:ジョージ・シートン
原作:クリフォード・オデッツ 『The Country Girl』
製作:ジョージ・シートン ウィリアム・パールバーグ
出演者:ビング・クロスビー、グレース・ケリー ウィリアム・ホールデン
音楽:ヴィクター・ヤング
撮影:ジョン・F・ウォーレン
編集:エルスワース・ホーグランド
製作会社 パラマウント映画