原題:The Maltese Falcon 製作年:1941年 製作国:アメリカ 上映時間:100分
ジャンル:フィルム・ノワール/サスペンス 私のおすすめ度:★★★☆☆/3.5点

欲望は黒い彫像よりも重い!

作品解説・コメント

私立探偵サム・スペードのもとに現れた美女の依頼から、物語は始まる。だが相棒は殺され、事件は伝説の宝「マルタの鷹」を巡る争奪戦へと発展する。

この作品はフィルム・ノワールの原点とされる一本だが、正直に言えば、初見ではやや取っつきにくい。人物関係は複雑で、台詞は早口、説明も親切ではない。置いていかれたと感じる瞬間もある。

ただ、それがこの映画の冷たさであり魅力でもある。

見どころは、ボガート演じるスペードの態度だ。常に一歩引き、誰も完全には信用しない。感情を抑えたまま状況を支配する姿は、いかにもハードボイルドの原型だ。

シドニー・グリーンストリートとピーター・ローレの怪演も強烈で、画面の緊張感を引き締める。ただし、アクションや派手な展開を期待すると肩透かしを食らう。銃撃よりも会話、動きよりも心理戦が中心だ。

つまり、静かで渋い。だが人を選ぶ。

動画・あらすじ

《ザックリあらすじ》
私立探偵スペードは美女ブリジッドから失踪者の捜索を依頼される。だが依頼の背後には、伝説の宝「マルタの鷹」を巡る争いが隠されていた。次々と現れる怪しい人物たち。裏切りと駆け引きの中で、スペードは真実に迫っていく。

作品データ&豆知識

《スタッフ》
監督:ジョン・ヒューストン
原作:ダシール・ハメット
脚色:
ジョン・ヒューストン
※原作は ハメット の同名小説で、ヒューストンは、ほぼ原作に忠実に脚本を書いている。
 実際、原作の台詞をそのまま使っている箇所も多い。

《キャスト》
ハンフリー・ボガート(サム・スペード)
メアリー・アスター(ブリジッド)
シドニー・グリーンストリート
ピーター・ローレ

《こぼればなし・裏話》
ジョン・ヒューストンの監督デビュー作
同原作の映画化はこれで3度目
グリーンストリートは本作が映画初出演

《原題の意味合いとは》
「マルタの鷹」は実在しない伝説の宝。だが象徴しているのは人間の欲望そのもの。追い求めるほどに正体が曖昧になっていく存在だ。

《総評として》
映画史的には重要作であり、フィルム・ノワールの礎を築いた作品として高く評価されている。それは間違いない。ただし、万人向けではない。説明過多な現代映画に慣れていると、物語の不親切さに戸惑う可能性はある。派手さやカタルシスを求めると物足りない。

それでも、ボガートという俳優の確立された瞬間を観る価値はある。乾いた空気と距離感の美学は、今なお独特だ。名作だが、刺さるかどうかは観る側の成熟度に委ねられる一本。

爺さん頑張ってます!
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