今日の名曲ご紹介は、『Someday My Prince Will Come/サムデイ・マイ・プリンス・ウィル・カム』です。訳すと『いつか王子様が!』皆さんご存じのウォルト・ディズニーの1937年アニメ映画『白雪姫』 の挿入歌です。
歌詞、ラリー・モリー。作曲フランク・チャーチルにより作られ、当時白雪姫の声優を担当したアドリアナ・カセロッティにより歌われました。
今では、多くのジャズプレイヤーにとって無くてはならないスタンダードナンバーとなっています。その中でも私のお気に入りは、やはり、マイルスです。お聴き下さい!
では、なぜ人気が出たのかをお伝えしておきます。
事の発端には、かの有名なデイブ・ブルーベックが切っ掛けとなりました。以下Wikipediaからその内容を伝えます。
1957年に、ジャズピアニストのデイヴ・ブルーベックは、彼の子供が持っていたディズニーの曲の作品集に直感を受け、『デイヴ・ディグズ・ディズニー』でのこの歌のあるヴァージョンを収録した。
この歌は、すぐにジャズミュージシャンの間で、そのコード進行が格別で納得できるものと考えられ人気が出た。
後に諸々のヴァージョンが、ビル・エヴァンス、マイルス・デイヴィス、オスカー・ピーターソンに録音され、また何回かにわたりハービー・ハンコックが、それをある巨匠傑作品のための基礎に使おうと録音した。
1961年のマイルス・デイヴィスのアルバム、『サムデイ・マイ・プリンス・ウィル・カム』 での録音は、コーラス中のある持続低音の間奏曲が呼び物となり、それはよく真似をされる。
ピアニストのウィントン・ケリーは、デイヴィスのヴァージョンを演奏し、後年に彼自身の同名のアルバムでそのトラックをトリオとして録音した。
ビル・エヴァンスは生涯を通して何度もこの曲を録音しており、一部のアルバムでは1コーラスごとに三拍子と四拍子が入れ替わるアレンジでの演奏が収録されている。
何にしてもひらめきって大切ですな。デイブ・ブルーベック氏にあっぱれです!
私的には、前述の『デイヴ・ディグズ・ディズニー』はそれほど好きでは無いのですが、ちょっと気分転換したいときはよく聴きます。
もちろん、マイルスデイビスの『Someday My Prince Will Come』は愛聴盤です。その中身も最高なのです。
あのKind Of Blueの衝撃から、2年が過ぎ、60年代初頭のマイルスは体調も芳しくなくライヴレコーディング作品が多い中、数少ないスタジオ録音です。
ビル・エヴァンス、ジョン・コルトレーンがマイルスの元を離れ、コルトレーンの後釜としてソニー・スティットから、ハンク・モブレーと入れ替わるもどうもしっくり来ないことから、ここはと、再びコルトレーンを招集したありさま。
まあ、これがコルトレーンのマイルス軍団参加の最後の作品となりました。
アルバム自体は、マイルスの数多の作品の1枚という扱いですが、今回ご紹介している『Someday My Prince Will Come』は名演として語られることが多いようです。今もなお!
おっと、忘れるとこだった!
ちなみに、このアルバムジャケットのお姉さんは、当時のマイルスの奥方様のフランシス・テイラーさんです。これが走りで、彼のアルバムでは時折彼女の顔がちらりほらり。そして、収録曲のPfrancingは彼女へ送った曲だということです。
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