
わが命つきるとも(1966)
16世紀のイングランド。国王ヘンリー8世は、アン・ブーリンと結婚するためにカトリックの教えに背き、王妃との離婚を強行する。
そんな王の行いに異を唱えたのが、思想家であり法律家でもあったトーマス・モアだった。
権力をめぐる陰謀に巻き込まれながらも、信念を貫いた彼の生涯を、重厚な映像美で描いた作品。
監督は『地上より永遠に』『尼僧物語』の名匠フレッド・ジンネマン。作品賞、監督賞、主演男優賞を含むアカデミー賞6部門を受賞した不朽の名作。
ここは見どころ——
静かに、しかし揺るぎなく自らの信念を守り抜くモアの姿。その沈黙の強さと、権力の前に屈しない精神が深い余韻を残す。
作品情報
放送日時:BSP4K 11月3日(月)午前9:30~午前11:32
上映時間:2時間02分
原題:A MAN FOR ALL SEASONS (1966年・イギリス)
製作・監督:フレッド・ジンネマン
出演:ポール・スコフィールド、ウェンディ・ヒラー、レオ・マッカーン ほか
或る夜の出来事(1934)
大富豪の令嬢エリーは、父親に結婚を反対され、家を飛び出して婚約者のもとへ向かうために長距離バスへ乗り込む。旅の途中で出会った新聞記者ピーターは、彼女の逃避行をスクープにしようと考え、同行を申し出る。
初は反発し合う二人だったが、旅の中で少しずつ惹かれ合っていく——。
アカデミー賞で作品賞、監督賞、主演男優賞、主演女優賞、脚色賞の5部門を制したロマンチック・コメディーの金字塔。
軽妙なセリフの応酬と、ユーモアに包まれた温かい人間ドラマが今もなお色あせない魅力を放つ。
ここは見どころ——
エリーとピーターの間に生まれる恋の機微を、ウィットと品のある笑いで描いた絶妙なバランス。特に「バスの旅」と「モーテルのカーテンの場面」は、映画史に残る名シーンだ。
作品情報
放送日時:BSP4K 11月3日(月)午後2:30~午後4:17
上映時間:1時間47分
原題:IT HAPPENED ONE NIGHT (1934年・アメリカ)
製作・監督:フランク・キャプラ
出演:クラーク・ゲーブル、クローデット・コルベール、ウォルター・コノリー ほか
英国王のスピーチ(2010)
1936年、兄エドワード8世の退位により、思いがけず英国王となったジョージ6世。幼い頃からきつ音に悩まされ、人前で話すことを極度に苦手としていた。
そんな夫を案じた妻エリザベスは、新聞広告で見つけたオーストラリア出身の言語聴覚士ライオネル・ローグを訪ねる。
彼は型破りな方法で国王の心を少しずつ解きほぐし、やがて国を導く“声”を取り戻していく——。
アカデミー作品賞をはじめ、監督賞、主演男優賞、脚本賞の4部門を受賞。コリン・ファースが繊細かつ堂々と演じたジョージ6世の姿が、静かな感動を呼ぶ。
ここは見どころ——
ローグとの友情と信頼の絆が、王としての責務を超えた“人間の尊厳”を描き出す。ラストのスピーチは、言葉の重みと心の強さが響く名場面。
作品情報
放送日時:11月4日(火)午後1:00~午後2:59
上映時間:1時間59分
原題:THE KING′S SPEECH (2010年・イギリス/オーストラリア)
監督:トム・フーパー
出演:コリン・ファース、ジェフリー・ラッシュ、ヘレナ・ボナム・カーター、ガイ・ピアース ほか
暗くなるまで待って(1967)
空港で見知らぬ女性から人形を預かったサムは、それを目の不自由な妻スージーのもとへ持ち帰る。
ところがその人形の中には麻薬が隠されていた。サムの留守中、人形を奪い返そうとする3人の男たちがスージーのアパートに侵入し、閉ざされた空間の中で息詰まる攻防が始まる——。
オードリー・ヘプバーン主演、監督は『007』シリーズのテレンス・ヤング。原作は『ダイヤルMを廻せ!』で知られるフレデリック・ノットの舞台劇。
限られた舞台を巧みに使った構成と、静寂が生むスリルが見事なサスペンスの名作。
ここは見どころ——
闇の中で展開するクライマックスの緊張感は圧巻。ヘプバーンの恐怖と勇気の演技が、光と影の対比の中で際立つ。観る者の神経を張りつめさせる、究極の“密室劇”。
作品情報
放送日時:11月5日(水)午後1:00~午後2:49
上映時間:1時間49分
原題:WAIT UNTIL DARK (1967年・アメリカ)
監督:テレンス・ヤング
音楽:ヘンリー・マンシーニ
出演:オードリー・ヘプバーン、アラン・アーキン、リチャード・クレンナ ほか
今日はここまでですが、後2本の名作があります。追ってお知らせします。
ご容赦を!
↓ ↓ ↓





